アメリカ不妊治療記

アイルランド⇒アメリカの不妊治療記録。ICSI(体外・顕微授精)PGT-Aで妊娠・出産しました!

Progyny利用までの手順とサイクルのカウント方法

Progyny「プロジニー」は、会社が従業員の福利厚生の一環として契約ができるサービスで、治療サービス提供者・保険会社・患者をスムーズにつないでくれるサービスです。利用者は簡単な条件とカウントで、不妊治療に保険を使う事ができます。

検索しても日本語で書かれたProgynyの紹介は全く出てこず、まして英語で検索してもあまり詳細を書いた記事がなくて、仕組みを理解するのに結構な時間を要したので、概要をまとめてみようと思います。

↓↓↓ Progynyの概要についてはこちらの記事をどうぞ

不妊治療専門保険Progynyとは? - アメリカ不妊治療記

利用開始の手順

会社がProgynyと契約しているかを知る

まず、会社がProgynyと契約をしている必要があります。
すでに働いている会社であれば契約があるかどうかは把握できていると思うのですが、採用時や転勤時などまだアメリカの保険を詳しくわかっていないときには、ベネフィット関連を担当する部署にProgynyとの契約があるかを聞くことから始まります。

会社ごとに決められた保険適用サイクルを知る

契約があった場合、Progyny担当者の電話番号を会社から渡されるはずです。
※私たちの場合、ベネフィット関連担当者に不妊治療を検討しているのでカバーされるかどうかというのを聞いたところ、Progyny担当へ連絡を取るように指示を受けました。

各会社ごとに保険適応をするサイクルの取り決めが違います。私がオンラインで調べた中だと、Facebookが最も保険適応サイクルが多く4サイクルという情報がありました。

このサイクル、というのはProgynyが取り決めている周期カウントのことで、言葉通り1つの円で1サイクルです。
どんな治療を希望しても、このサイクルを消費するまでは保険が適応になります。治療によるサイクルの消費量はProgynyが独自に決めています。

例)IUI…1/4 サイクル、IVF(凍結)…3/4サイクル、胚移植…1/4サイクル

  • 1サイクルの保険適応の場合、
    • IUI1回+IVF(凍結)1回
    • IVF(凍結1回)+胚移植1回
    • または、IUI4回 など

は保険適応が可能、ということになります。

連絡は電話、またはポータルサイトから

初回は登録をするのに電話で問い合わせる必要があるのですが、その際にメンバーポータルサイトへの登録をしてもらいます。
電話ではいつでもPatient Care Advocate(PCA)へ連絡をすることができるのですが、ポータルサイトからも担当PCAへメッセージを送ることができます。
次項で説明するオーソライゼーションについても、こちらのポータルサイトから簡単にすることができます。

最初はわからない事だらけなので、何かある度に担当PCAへメッセージを送りまくりました。今思えばとんちんかんなことを聞いたな、と思った質問もあるのですが、ちゃんと丁寧に対応してくれました。

また、電話もProgynyとProgyny Rx(薬局部)は常に明るく丁寧で優しいです。
カスタマーケアに力を入れていると感じています。

毎回の治療の前にオーソライゼーションを取得する

ポータルサイトを登録してしまえば、サイトにある『リクエスト オーソライゼーション』ボタンから申請するだけなので、そこまで難しいことではないです。これをすることで、毎回治療の前にオーソライゼーションのリクエストをすることで、クリニックやラボがProgynyを通じて支払い請求をするのを確定させます。

他の方のブログを見ていても、病気やケガの治療と違い、不妊治療は保険が支払いの承認確定をさせないと治療に進めない事が多いようです。(実費の場合は前払い)
その代わり、(Progynyの場合しかわからないですが)よくアメリカである、後から覚えのない請求書が届いて…というようなことや、各施設から色々なタイミングで請求が送られてくる…ということがなくなるので、一度の連絡でそれらをまとめて管理してもらえるのはありがたいです。

一度LAB側の処理が間違っていて、直接請求が届きましたが…。

ラボからの予想しない請求 - アメリカ不妊治療記

ただ、最初に支払い金額がわからない、というのはProgynyも一緒です。その代わり、支払い上限が決まっているので、何事も高額請求なアメリカでも一年でそれ以上請求されることはない、という安心感があります。(=セカンダリ保険の1年サイクルと認識しています)

各治療に必要なサイクル

一番多いIUI、IVFの場合

詳しい情報が全く漏れてないので、どこまで詳細を書いて良いかわからないのでとりあえずイメージがわくぐらいのものを紹介します。

1サイクルあれば、先ほどの例が利用イメージになります。
2サイクルあれば、IUIとIVF(凍結)と胚移植で複数回ずつ可能です。

それ以上のサイクルがあれば、採卵でもしあまり卵が取れなくても数度チャレンジできるので、私のようなアラフォーでも安心して余裕をもって治療に臨める環境だなと思います。
ただ、やはり採卵で卵が取れない、卵が育たない…など予想外のことが起こる場合も考えると、2サイクルまでという会社はあまり手厚いサポートとまでは言えないのかもしれません。(うちは2サイクルです。。。)

それ以外の選択肢の場合

精子・卵子凍結、代理母や養子縁組などを希望する場合、上記よりも少し複雑になるかもしれません。というのも、その方のケースによって必要になるサービスが様々なので、思わぬところでサイクル消費が必要になったり、凍結の場合凍結期間が決められているはずなので、保管にサイクル消費が必要なのかどうかなども関係してきそうです。

ただ、ポータルを見る限り、代理母、養子縁組については、サイクルではなく別途で保障される金額が表示されています。そのため、もし不妊治療をしている途中にこれらの方法で子供を迎える、と決定されても、その分は別途保障してもらえると思います。

 

通常の保険でも、Fertilityカバーを登録すると保険が下りるようになるそうなので、カバー率によってはそれで充分なのかもしれませんが、Fertility保障の対象になるまでにそれなりの年齢や治療歴が必要になるようなことをよく見かけるので、そのあたりの交渉が必要になったり、毎回本当に保障されるか不安を抱えたりということはあるのかも…。

私はもしProgynyで保障が足りなくなってしまったら、第2保険へ連絡してみようと思っています。